2024年6月23日(日)の作業記録です。日曜日は多くの人が集まって作業できる日なので、人手が必要な作業が多く行われます。この日から大綱曳きで一番大きな製作物となるチナブの製作が始まりました。
チナブ製作
東では津嘉山地域資料館に展示してあった前回使用されたチナブを御物へ運んできました。製作時の参考にするためです。
東ではまずチナブで使用する竹の準備から始まりました。節の部分をカッターなどで削って綺麗にしていきます。
節を綺麗にした竹をチナブ製作用の木枠にはめ込んで並べていっています。この日からチナブ製作のために大先輩の方々も参加してくれています。心強いです!
等間隔に竹の束を並べて、徐々に組み上げていきます。
一日がかりでほぼ全ての竹を組み上げていきました。一見完成にも見えますが、組み上げた竹には強いテンションが掛かっており、棒を通さないように隙間なく敷き詰めるのは至難の業です。仕上げは次回に持ち越しです。
西もチナブ製作が始まりました。東とは編み方が違うようで、まずはどのように編むか確認しています。
西では腰ほどの高さの台にチナブ用型枠を乗せての作業です。次々と竹の束を配置していきます。
編み方を試行錯誤しながらチナブを製作しています。何度も配置し直して効率の良い編み方を模索しています。
チナブ製作は大綱曳きの準備の中でもかなり大掛かりの作業で、特に編み込み作業には人手が必要です。大綱曳きで一度しか使わないものですが、シタクを3人も乗せて持ち上げるため、頑丈で安全に使用できるよう仕上なければなりません。製作作業は東西とも慎重に進めています。
道具製作
青年会も大綱曳きへ向けた作業を頑張っています。鉦鼓隊が使用する道具の手入れや各種道具の製作が続いています。
鉦鼓を叩くバチの製作。叩く部分を削っています。
鉦鼓のバチは消耗品なので大量のバチを削っていきます。
鉦鼓隊が使用するボラも新調します。新しい法螺貝が3個用意されました。
ボラの口元の器具を製作します。経験者の先輩がそのために来てくれました。製作工程の指導を受けています。
まずは口元に付ける器具の型枠を土を使って作っていきます。
型枠が出来たら、溶かした錫(すず)を流し込みます。
固まるまで待って、型枠を外したらこのように仕上がります。試しにボラを吹いていましたが、良い音が鳴っていました。このようなボラを3個製作しました。
花火を打ち上げるボーバー製作。もう少しで完成です。
カナチ棒用のリュウキュウマツを採取したときの余りの木材。これを綱打ちで使用する木槌の材料として加工します。
ドリルで穴を開け、棒を差し込み木槌を作っていきます。写真右側にある木槌(21年前に製作)のような仕上がりになります。
シタクが持つ弓を作っています。写真下側にある過去の弓を参考にしながら製作中です。
旗頭製作
東では旗頭の飾りの骨組みとなる竹細工が続いています。「簡単に編んでいるように見えるけど、難しいんだよ~」の表情。
竹細工をやるメンバーが不足しているので、新たに製作メンバー追加。苦戦しています。
私も東の製作に参加していて、一番旗の一番大きな飾り部分となる竹細工を完成させました。六角編みを曲げながらやっていくのは大変で、5回目のトライでの完成でした。
一番旗用の竹細工は終わりましたが、ところどころ補修が必要な部分がありました。竹細工の素材となる竹が、採取から時間が経ちすぎて乾燥していたため、加工中何度も折れました。竹細工はなるべく採りたての、しなやかで加工しやすい青竹で組むと良さそうです。
二番旗の旗頭の障子紙を貼っています。木工用ボンドを骨組みに塗って、シワが残らないように慎重に作業していました。
旗頭で使用する紐の飾り部分。タチムスン、アーケージュームスンと呼ばれる独特の結び方で仕上げていきます。
西の一番旗のウチワと呼ばれる飾り。梅の花の葉っぱに見立てたものでしょうか。
旗竿製作
旗竿の下部を保護するパーツ。削り出しが続いています。旗竿の下部は何度も地面にぶつかるので、この部材でしっかりと保護できるようにします。
旗竿の補強。意外と時間がかかっています。
西が一番旗と二番旗のメインカラーで旗竿に色を加えていたので、東もアクセントとして色を入れています。青が一番旗、赤が二番旗です。
カナチ棒製作
大綱用のカナチ棒の最後の仕上げにかかっています。左右の先端には溝があるので、その部分を機械を使って削っていきます。
更に先端部分に面取りを入れるため、削り取っていきます。
ある程度カタチが整って来たら機械を使って丁寧に磨いていきます。完成までもう少し!
カナチ棒用の台座も加工が続いています。余分な樹皮を剥がしていきます。
台座の上部を丁寧に平らに加工しています。ここにカナチ棒を乗せて展示予定です。
大綱曳きに向けた製作も終盤に差し掛かり、東西ともにチナブ製作という重要な作業に移りました。また大綱にまつわる様々な道具の製作も続いており、徐々に完成品が増えてきて、津嘉山区民の大綱へかける想いがカタチとなって現れてきました。それを目の当たりにして感動している子どもたちや、区民の頑張りに感心する地域の先輩方も多く、大綱曳きへ向けた準備も一段と力が入ります。
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