2024年6月10日(月)~15日(土)までの作業記録です。平日も空いた時間を利用して、津嘉山大綱曳きへ向けた準備を頑張っている方々がたくさんいます。そんな方々を紹介していきたいと思います。
作業記録6月10日
東の個人宅での作業です。数名で集まって、旗頭に取り付ける旗やムカデ、飾りなどの製作をしています。
旗頭にぶら下げるムカデの内部の生地の寸法を測っています。この生地にムカデのウロコや足を縫い付けていきます。
ムカデの下地。先程の生地に紐を付けて、その紐をムカデ上部と下部の木材に通して縛り付けています。
裏側から見たところ。一本の紐を通して、四本になるよう折り曲げて、ムカデの重さに耐えられるように強度を付けています。
ムカデのウロコとなるパーツ。このようなパーツを色とりどり大量に用意して、下地に縫い付けていきます。
上部からウロコを縫い付けていきます。ひらひらと風になびくように、縫わない部分を少し増やしています。
数枚縫い付けた状態。東西ではムカデのウロコの色数などパターンがある程度違うようです。両方の旗頭のムカデを見る機会があれば、比べてみるのも面白いですね。
ウロコの縫い付けが終わった状態。ここから先の作業はムカデの頭や足、尻尾など、必要なパーツが揃ってからになります。
ムカデの尻尾の部分。これは袋状にして、木材で出来たムカデの下部パーツを中へ入れて縫う予定です。
大量にあるムカデの足部分は、なんと92歳のおばあさんがロックミシンを使って製作中だそうです。現役で縫い物のお仕事をなさっているとか。凄いです。
他にも旗頭に使用されるロープ状の飾りを、布から編み込んでいます。この状態から作っているんですね。
また旗も製作中でした。スネーイでは一番目立つ旗頭だけに、しっかりと作り込んでいきます。
作業記録6月12日
昼間の空き時間を使って、津嘉山地域振興資料館で流し旗を製作中の方々。
流し旗は大量にあるので、手の空いている人たちが少しずつ製作中です。私も平日の空き時間に流し旗の紐付け作業をしました。地味な作業ですが、紐を縛る作業を長時間続けると指を擦りむいたりと、慣れてないと怪我します。
毎週月・水・金曜日の夜は女性の会のみなさんが津嘉山地域振興資料館で作業をしています。女性の衣装である帯や頭帯、ティーサージなどを製作中です。
ミシンで帯を縫っている様子。女性の会で使用するものや、注文を受けたものを制作しているようです。
ティーサージで使う色とりどりの布をカットしています。
小さなお子さんもいる中、平日の夜から家事の合間を縫って大綱曳きの作業本当にお疲れ様です。
作業記録6月14日
東の親頭は自宅で旗頭の飾りに使用する布のアイロンがけ。
地味ですが、一人でもできる作業をコツコツと続けて、日曜日の大勢での作業に備えています。長い布のアイロンがけお疲れ様です。
作業記録6月15日
土曜日。東御物では少人数でできる作業を行っていました。打ちブク(女性が使用する太鼓のバチ)のペンキ塗り。
この日作業に参加していたもう一人は打ちブクを磨いていました。地道ですが、大量にあるので少人数でも少しずつ作業を進めています。
東の個人宅ではムカデ製作の続きを行っていました。
92歳のおばあさんが作っていたムカデの足が届いたので、それを縫い付けてムカデが完成したようです。
ムカデの尻尾の木材もしっかり包みこんで仕上がっています。
東の一番旗の大きな飾りであるムカデ製作はとても大変な作業だったかと思います。本当にお疲れ様でした。これに木彫りのムカデの頭も付く予定です。
ムカデや旗の製作は、歴代の津嘉山大綱曳きを経験し、記録している西の神里守さんのアドバイスの元で進めていたようです。東西が助け合いながら大綱曳きをカタチにしていく過程は、側で見ていても素晴らしく感じます。
他にも東西のシタクが手に持つ道具などの製作も行っているようです。大綱曳きでは本当に製作物が多く、沢山の人達の協力で仕上がっていくのだなと感じます。
今回は私が取材したり情報を頂いたものを紹介していますが、他にも平日の空き時間を利用して様々なものを製作している方々がいるかと思います。情報提供をできる方がいましたら、ぜひご連絡をいただけると助かります。津嘉山大綱曳き関連の記録を少しでも多く残していければと考えています。
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