2024年7月27日(土)。いよいよ津嘉山大綱曳き本番1日目。本番初日は午前0時を回った瞬間に東西の鉦鼓隊が大綱の中央でガーエー。大綱曳きスタートです。
※このサイトの管理人が大綱曳き当日は東の撮影担当だったので、東の写真が多めとなっております。西の方々、大変申し訳ございません。西側から写真提供がありましたら後日掲載したいと思います。
本番当日朝
本番当日の朝、無事晴れの天気で大綱曳きを迎えられました。
しかし、会場となる津嘉山小学校グラウンドはぬかるんでいてかなり悪いコンディションです。
グラウンド整備
朝から多くの区民が集まって大綱曳きの準備。ブロックと単管パイプを片付けます。
濡れたグラウンドを整備するため、トラックで大量の砂を投入。
しっかりと慣らしていきます。天気もよく、整備もしたので、夕方の大綱曳きまでにはグラウンドも乾きそうです。
大綱曳きの御願
朝から東西の鉦鼓隊が演奏しながら津嘉山幼稚園の近くにあるビズルへ。
ビズルでは区長、ノロの方が御願をしています。
その後、東西ともに御願するために各御嶽をまわったようです。
カナチ棒移動
東ではカナチ棒の最後の仕上げをしていました。保管していたときに付いた汚れなどを綺麗に落としています。
綺麗に仕上がったカナチ棒は、なんと4人で担いで大綱曳き会場まで徒歩で運びます。かなりの重量なのに担いで運ぶのは凄い。
カナチ棒の台となる切り株は津嘉山地域振興資料館へ運びます。
化粧・衣装の着付け
津嘉山地域振興資料館ではシタクの化粧や着付け、鉦鼓隊などの着付けなどが行われていました。初めてのメイクでしょうか、緊張している様子。
鉦鼓隊も頭の帯や衣装を着ます。
着替えた順番で記念撮影。大綱曳きに参加した良い思い出になりますね。
東西御物での準備
お昼過ぎ、各御物に次々と区民が集まってきました。たくさん用意された流し旗の準備をしています。
衣装に着替えた鉦鼓隊のみなさんも集まってきました。
西のあしびなーでは一番旗が立てられます。
東には小さめの一番旗がありました。なんと個人での手作りだそうです。子ども用旗頭として使っても面白いですね。
子どもたちもパーランクーを持って準備万端です。
シタクの方々も衣装に着替えています。普段着慣れないので、協力しながら着付けています。
大殿内・高港での御願
15:00に東西の親頭・綱頭が鉦鼓隊を引き連れて、大殿内と高港のアサギで儀礼を行います。
大殿内で儀礼を終えた東の鉦鼓隊が西の鉦鼓隊と入れ違います。
東の方々が高港のアサギで儀礼を行います。
二箇所での儀礼を終え、東の親頭を先頭に東御物へ戻ります。
西も高港へ向かいます。
東西の鉦鼓隊が入れ違い、両者の音は一層大きく鳴り響きます。
儀礼を終えた後、御物では棒術が披露されました。これが終わればいよいよ道ジュネー出発です。
道ジュネー出発
16:00、親頭の「ヒヤーユイ!」の掛け声でいよいよ道ジュネー出発です。
スネーイは審判や拍子取りを先頭に、チンミ人、シタクと続きます。
その後ろから顧問の方々が続きます。
続いて一番旗。
その後ろから鉦鼓隊と子どもたちのパーランクー。
女性の方々の歌と踊りも綺麗に列になって続きます。
スネーイの最後には二番旗と一般の棒持ちの男性の方々、その他の方々が続きます。
東が津嘉山小学校の坂を登ってグラウンドへ向かう頃に、西のスネーイが津嘉山幼稚園側から入ってきました。
津嘉山小学校体育館側のグラウンド入口では東のスネーイが西の到着を待っています。
グラウンドに設営されたサジキ席には多くの来賓客がスネーイの到着を待っていました。
東西のスネーイが揃って、グラウンドへ入っていきます。大綱を中心に東西のスネーイがゆっくりと周ります。
東西とも旗頭を勢いよく踊らせています。
大綱を挟んで東西のスネーイがすれ違います。
一般の観客の方々も多く会場に入っていて、グラウンドを周回するスネーイに見入っています。
東西の女踊りの隊列がサジキ席前の定位置に到着して、歌いながら待機します。
徐々にスネーイがそれぞれの定位置に到着していきます。
大綱曳き
東西の旗頭が正面に掲げられ、すべての隊列が定位置に揃いました。
東西のドラ打ち4人が勢いよく出てきて、激しくドラを打ち鳴らします。
続いて東西の棒持ちの男性たちが棒を掲げながら大きな声を出して中央に渦を作るように駆け回ります。グーヤマーチです。
激しく鳴り響いていたドラが、今度はリズムに合わせて鳴り響きます。それを合図に東西のチンミ人が対峙し、棒を掲げ整列します。その後ろにも一般の棒持ち男性が並びます。
ドラの音と「ハーイヤ」の掛け声で東西一歩ずつ棒の構えを変えながら後退していきます。
東西の隊列が後方まで下がったらシタクをチナブに乗せる準備に入ります。その間、中央では東西の親頭が山棒と呼ばれる棒術を披露します。
いよいよ大綱曳きでしか見られない、チナブに乗った東西のシタク同士が対峙する場面です。一般の棒持ち男性が棒だけでシタク3人が乗るチナブを持ち上げ、ドラの音と「ハーイヤ」の掛け声とともに一歩ずつ中央へ歩み寄っていきます。
東の隊列の横ではカナチ人の4人が大綱用の巨大なカナチ棒を担いで中央へ向かいます。凄く重そうです。
西のシタクは1人になっていました。どうやら子シタク2人は猛暑による熱中症でダウンしたようです。
シタクは一人でしたが、綺麗な衣装を身にまとい威風堂々と立つ姿には華が感じられます。
中央でのシタクの対峙が終わり、再び後退してシタクを下ろした後、いよいよ大綱曳きの準備が始まります。東西ともに中央に大綱を寄せながら中央で重ね、女綱に男綱を差し込んでいきます。
続いてカナチ人がカナチ棒を担いで来て、しっかりと大綱へ差し込みます。
差し込んだカナチ棒はしっかりと縄で縛って固定されます。
その間、東西では拍子取りが大声を出して自陣営の士気を高めます。
準備が整い、区長によるピストルを合図に大綱曳きが始まりました。緩んでいた男綱と女綱が東西に一気に引き伸ばされ、カナチ棒をギュッと締め付けます。
東西「ハーイヤ」の掛け声で大綱を曳きます。どちらも譲らず、大綱が中央から動かない状態が続きます。
膠着状態が10分ほど続いた後、徐々に東寄りに大綱が動き始めます。西側も必死に堪えます。
もう少しで東の勝利というところで大綱の動きが止まります。最後まで西側も諦めずに曳き続けます。
いよいよ西も耐えられず、東が再び大綱を動かして、東西の審判の判断とともにピストルが鳴り決着。10分を超える大勝負の結果は東側の勝利となりました。
棒術
決着後は東西旗頭を踊らせ、鉦鼓隊の演奏や女踊りが行われました。その後棒術が披露されます。
東西各御物へ道ジュネー
棒術の披露が終わった後、東西各御物へ戻ります。西から会場を出発し、それに続いて東のスネーイも出発します。
徐々に日が暮れて薄暗い中、道ジュネーをしながら東西各御物へ戻ります。
慰労会
東西各御物へ到着し、慰労会が始まります。各年代で輪を作り、大綱曳き1日目が無事終わった喜びを分かち合います。大綱曳きは2日目もあるので、この日のお酒は程々にという感じでした。
東の慰労会へ西の親頭の方々がお祝いのお酒を持ってきました。
西の親頭たちも腰を下ろして東の方々とお酒を飲みながら語り合います。
ある程度酔いが回ってきたのか、東の親頭の金城清治さんと西の親頭の與座謙作さんによる余興?が始まりました。割り箸を使ったミニ棒術です笑
続いて西の親頭の與座正夫さんと東のチンミ人の大城清彦さんによるミニ棒術。ちゃんとドラ打ちもやっていました。もちろんみなさん爆笑です。
その後も慰労会は続き、22時過ぎくらいに解散となりました。
大綱曳きで東西に分かれて競い合っているとはいえ、やはり同じ津嘉山人(つかざんちゅ)。21年ぶりの大綱曳き初日を無事終えたということで、一層団結が強まったのではないでしょうか。慰労会に参加して東西語り合っているのを聞いているとそう感じました。
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